「風っこ只見線号」で只見線不通区間を訪ねる
7月上旬~中旬に、会津若松~会津川口間で運転された「風っこ只見線号」に乗車して、10月1日の再開通を待つ只見線不通区間を訪ねた記録です。
「風っこ只見線号」に乗車
会津若松駅から「風っこ只見線号」で会津川口に向かいます。「びゅうコースター風っこ」の乗車は、なんと2008年7月に運転された「風っこ大船渡線号」以来14年ぶりとなりました。
発車時刻の10分ほど前に入線してきました。もっと早く入線しているものだと思っていましたが、ほかの列車との兼ね合いもあるようです。
乗車率は6~7割といったところでした。グループ客と一人旅の人で半分くらいずつ乗車していたように見えました。
会津若松駅を出発して最初の停車駅、西若松駅にて。キハ48、キハ110、キハE120の3形式が揃いました。GVが登場するまで、東北のローカル線といえばこの車両(+キハE130)たちばかりでしたね。
西若松駅を出発すると、大川橋りょうで阿賀川を渡ります。釣りをしている方やこちらに手を振っている方々がいました。
会津坂下駅までは会津盆地の南方を走る只見線。磐梯山には雲がかかっていましたが、夏らしい風景でとてもよかったです。
会津坂下駅を過ぎると、列車は山間部へと進んでいきます。安全対策のために設置されている柵が目線の高さにあるので、実際には左の写真のように景色が見えます。
途中の会津柳津駅にはC11 244号機が保存されています。普通列車の場合、乗客の入れ替わりがそこそこある駅です。「あわまんじゅうマン」がお出迎え・お見送りをしてくれました。
只見線で最も有名な第一只見川橋りょう。川の色は悪くなかったですが、ゴミが浮いていて波が立ってしまっていたのでちょっと残念でした。
第一只見川橋りょうを通過すると、すぐに第二只見川橋りょうに差し掛かります。第二は若干影が薄い気がしますが、上路式トラス橋は眺めがよくていいですね。
会津宮下駅を過ぎると、列車は宮下ダムのすぐ近くを走行します。
涼しいトンネルを抜けて、第三只見川橋りょうへ。どの橋りょうでも最徐行で走行するので、余裕を持って撮影することができます。
早戸駅付近は撮影に失敗したので、第四只見川橋りょうです。下路式トラス橋なので部材を避ける必要があり、シャッターを切るタイミングが遅くなってしまいました。
会津川口駅手前のカーブからは大志集落を一望できます。川霧が発生すると、幻想的な光景が広がる場所です。船でお出迎えされている方がいらっしゃいましたが、霧幻峡の渡しの方でしょうか。
会津若松駅から2時間、列車は終点の会津川口駅に到着しました。キハ40系の乗車もかなり久しぶりだったので、楽しさと懐かしさを感じながらの旅になりました。一般車は既に廃車され、「びゅうコースター風っこ」もいつ引退するかわからないので、機会があればたくさん乗車したいですね。
レンタサイクルで不通区間を巡る
会津川口駅には金山町観光物産協会が併設されていて、電動アシスト自転車を借りることができます。ただし、事前に電話で申し込む必要があります。3時間の利用で500円でした。
www.town.kaneyama.fukushima.jp
只見駅まで行きたいところですが、会津川口駅から約30kmも離れていて、帰りの列車まで3時間程度しかないので、会津大塩駅まで行くことにしました。天気が悪くなる予報だったので、先に会津大塩駅へ行ってから撮影しています。
会津大塩駅
只見方の様子。ワンマンミラーが目立ちます。
会津川口方の様子。こちらもワンマンミラーが目立ちます。既に車両が走行しているようで、レールの錆はそれほどありませんでした。
第7只見川橋りょう
左側が只見方、右側が会津川口方です。被災当時の垂れ下がったレールを見たときはとてもショックでした。この立派なトラス橋を見ると、ついに復旧するんだという実感が得られて嬉しいですね。
少し移動して会津川口方から。橋を渡る列車を正面から見ることができるので、人気の撮影スポットになりそうですね。
会津横田駅
会津横田駅の只見方にある踏切から。ある程度は草刈りされていてレールも錆びていないので、休止している線路には見えませんでした。
同じ踏切から只見方を撮影。運行頻度が少ないローカル線といったところでしょうか。(実際にそうなる予定ですが…)
会津横田駅の駅舎。この辺で少し雨が降り始めました。先を急ぐことにしたため、外から眺めるだけでホームには上がりませんでした。
会津川口方面に移動していると、道路に横断幕がありました。沿線自治体・住民の方がいかに只見線の復旧を待ち望んでいたかを実感しました。
道路に水たまりができていますが、この後自転車で爆走していたところ、車に水を盛大にかけられました… 自分が水たまりを走行しないように気を付けていましたが、他の車までは意識していませんでした。カメラは無事でしたが、びっくりしたのと服を乾かすことに集中していたので、会津越川駅を通り過ぎてしまいました。
移動中に道路から湯気が上がっていたので、只見川を見てみると川霧が発生していました。列車の中からこんな風景を見てみたいですね。
第6只見川橋りょう
本名ダム堤体上の道路から。
川沿いの道路に移動しました。ダムが放流しているときは、迫力ある写真が撮影できそうですね。
本名駅
ホーム上から会津川口方を撮影。今にも列車が進入してきそうな雰囲気です。
駅のすぐ近くにある踏切から只見方を撮影。ちょっと雑草が多い気がしますが、10月の運転再開までにはきれいにされるのでしょうか。
第5只見川橋りょう
予定では橋の近くまで行く予定でしたが、思ったより時間がなかったので国道から1枚だけです。
あとがき
只見線は2か月前に初訪問したばかりですが、本当に美しい路線だと思いました。まだまだ知らない場所が多いので何度も足を運びたいです。
今回は風っこ号~普通列車までの約3時間で不通区間を訪問しましたが、自転車だと余裕がほとんどありませんでした。しっかりと見て回るには、会津若松or会津川口に宿泊して朝から行動するほうがよさそうです。